血液型の分類

人間の血液型は「A型」、「B型」、「O型」、「AB型」という4種類がありますが、猫の血液型は「A型」、「AB型」、「B型」の3種類です。

各遺伝子の力関係は「A>AB>B」と言われています。

A型

 ・A型遺伝子+A型遺伝子

 ・A型遺伝子+AB型遺伝子

 ・A型遺伝子+B型遺伝子

AB型

 ・AB型遺伝子+AB型遺伝子

 ・AB型遺伝子+B型遺伝子

B型

 ・B型遺伝子+B型遺伝子

AB型の血液型は「A+B」というわけではなく、独立した遺伝子が作用しているようです。比率は数%以下と非常に少ないので、ここでは説明を省略します。

新生子同種溶血現象

生まれたばかりの子猫が母猫の母乳を飲んだ後、血液中の赤血球が破壊されてしまい、激しい貧血を起こす現象があります。新生子同種溶血現象と呼ばれるこの病気が起こる原因は、子猫と母猫の血液型の違いです。

・A型の母猫に対してB型の子猫

・B型の母猫に対してA型の子猫

この2パターンで新生子同種溶血現象が発生する危険性があります。

そして、このパターンが発生する可能性のある親猫の組み合わせが次の通りです。

・母猫A型(A/B)×父猫A型(A/B)=子猫は25%の確率でB型(B/B)

・母猫A型(A/B)×父猫B型(B/B)=子猫は50%の確率でB型(B/B)

・母猫B型(B/B)×父猫A型(A/A)=子猫は全てA型(A/B)

・母猫B型(B/B)×父猫A型(A/B)=子猫は50%の確率でA型(A/B)

世界的にA型の猫が多く見られます。

地域や猫種による差がありますが、A型が80%、B型が20%と言われています。B型の血液型が多い猫種は、交配をする前に親猫の血液型検査を実施したほうが良いでしょう。

B型の多い猫種

ブリティッシュショートヘア、デボンレックス、エキゾチック、コーニッシュレックス、アビシニアン、ソマリ、ペルシャ、ヒマラヤン、スコティッシュフォールド、スフィンクス

※特にブリティッシュショートヘアとデボンレックスはB型の割合が多いと言われています。