概要

腎臓の機能が長い年月をかけて徐々に低下していくことで起こります。

15歳以上の猫は81%が慢性腎臓病という報告があり、高齢の猫の大半が患っているといわれています。腎臓の機能が3分の2くらい失われてようやく症状が現れるといわれ、早期発見は難しい病気です。

症状

一番初めに目に見えて現れる症状は、水をたくさん飲むようになり、尿の量が増えます。そのため、尿が薄くなり、ニオイもあまりしなくなってきます。食欲も元気もあるので見逃しがちですが、この段階で腎臓の機能はすでに50~75%くらい失われています。

その後、食欲の低下、体重の減少、毛づやがなくなるなどの症状も少しずつ現れます。

症状が進むと尿毒症になり、食欲がまったくなくなり、激しい嘔吐が繰り返し起こったり、体温が低下したりします。

最終的に腎機能がまったく機能しなくなり、死に至ります。

予防

若い頃から腎臓に負担をかけないケアを心がけることが大切です。

人の食事は塩分が多すぎるでキャットフードを与え、水をたくさん飲めるような工夫をしましょう。

歯肉口内炎があると慢性腎臓病になりやすいことがわかっているので、デンタルケアを日頃から行うと良いでしょう。
また、少しでも初期段階で発見できるよう、普段から尿の量やニオイをチェックし、異変を感じたら早めに動物病院で診察を受けるようにしてください。

治療

腎臓の組織は一度壊れると元には戻らないので、慢性腎臓病を治す治療はありません。
治療は残っている腎機能を長持ちさせて、病気の進行を遅らせることが中心になります。腎臓に負担をかけない低タンパク・低リンの食事を与える食事療法や、場合によっては投薬も行います。

2023年現在、腎臓病の治療に有効であるとされる血中たんぱく質『AIM』の研究が進められており、将来の治験を見据えた、学術的な試験投与が行われました。
これが実用化されれば、猫の腎臓病は『不治の病』ではなくなるかもしれません。